こどもについて

カリール・ジブランという詩人がいます。
預言者」という本の中の、こどもについてという詩が好きで、学生の頃から何度も読んでいる。
17歳でテキサス州の台湾系アメリカ人の家にホームステイした時、ホストマザーが教えてくれた。
そして、19の頃、銀色の表紙のSWITCH(雑誌)が、星野道夫特集で出たのだけど、そこにもこの詩が載っていて、留学する時にわざわざアメリカに持って行った。で、今も新品同様の状態で保存してる。
子供だった私も、自分に子供がいてもおかしくない年齢になってしまった。
でも今でもこの詩に感動するし、永遠の子供です。大人の格好をしてるだけです。。。

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あなたがたの子どもたちは
あなたがたのものではない。
彼らはいのちそのものの
あこがれの息子や娘である。

彼らはあなたがたを通して生まれてくるけれども
あなたがたから生じたものではない、
彼らはあなたがたと共にあるけれども
あなたがたの所有物ではない。

あなたがたは彼らに愛情を与えうるが、
あなたがたの考えを与えることはできない、
なぜなら彼らは自分自身の考えを持っているから。

あなたがたは彼らのからだを宿すことはできるが
彼らの魂を宿すことはできない、
なぜなら彼らの魂は明日の家に住んでおり、
あなたがたはその家を夢にさえ訪れられないから。

あなたがたは彼らのようになろうと努めうるが、
彼らに自分のようにならせようとしてはならない。
なぜなら命はうしろへ退くことはなく
いつまでも昨日のところに
うろうろ ぐずぐず してはいないのだ。

あなたがたは弓のようなもの、
その弓からあなたがたの子どもたちは
生きた矢のように射られて、前へ放たれる。
射る者は永遠の道の上に的をみさだめて
力いっぱいあなたがたの身をしなわせ
その矢が速く遠くとび行くように力をつくす。

射る者の手によって
身をしなわせられるのをよろこびなさい。
射る者はとび行く矢を愛するののと同じように
じっとしている弓をも愛しているのだから。



 『ハリール・ジブラーンの詩』
    神谷美恵子・訳(角川文庫)より

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ある友達のために、載せてみた。
何の話をしてたか忘れたけど、この詩を読んでほしいと思った。
私のこと知ってる人と、知らない人すべてに、読んでほしい。